説明能力
他者とコミュニケーションをとっていて、「自分が言いたいことが相手に伝わらない」と感じたことはきっと誰しもがあるはずだ。それが発生する理由を考察した結果を綴ってみる。
結論としては、世の中には説明能力が低いモノが存在する。それを左右する変数を小さくしていくためにコミュニケーションの必要性があると思った。
説明能力とは
ここでいう「説明能力」は、さまざまな変数・内的要因・外敵要因で構成される「説明のしやすさ」としたい。例えば、その能力を構成する1指標として定量と定性があると思う。
- 定量:
0や100のように何か絶対的に表わせる要素 - 定性: 絶対的に表わせない要素
定量の方が高い方が説明能力も高い。なぜなら 0と100の大小は誰がみても自明であり、軸にブレが発生しない。(軸に対する相対的な評価にはブレが発生するが)
対して定性は、その人が抱く基準・感性・思想等によって軸に揺れが発生する。
説明能力を左右する変数は、これ以外にも様々な変数が存在す る。
- 前提知識の有無
- コンテキストの認識の一致
- 説明者の説明能力
- コミュニケーション手段・能力
説明能力が低いモノによる説明
まず、妥当性と説明能力は一致しているとは限らないことを踏まえたい。例えば詐欺がいい例だ。全く理に敵わない選択肢なのに、やたらと説明能力が高いはずだ。
つまり、「納得」できたとしても、それが理に叶っているとは限らないため、区別して考える必要がある。
対照的に、説明能力が低いモノの説明を受ける時、きっと理解しがたいことが沢山あるはずだ。それは不信感・納得ができない状態へと繋がり、無難で一般的な選択肢や自分の考えを採択したい気持ちが生まれる。
そして、その決定に組織的ヒエラルキーや本質的ではないコンテキスト・バイアスが加味されるのであれば、それは建設的な議論と果たして言えるのであろうか。
だから、議論において2つの物事を比較して競わせた場合、それは妥当性ではなく説明能力が高いモノが優先・採択されるケースが存在すると考える。
寄り添うこと の大切さ
最も妥当性・合理性の高い選択肢を取る為に、まずは説明能力が低いモノに対して耳を傾けて理解を試みる姿勢が大切だと思う。お互い対話の時間を設けることによって、相手の主張していることを理解し、不確定な変数を一つずつ減らすことができる。
例えば、何か開発に対する一案であれば、A/Bテストを小さく導入して説明可能なデータを作るなりでチャンスを与える機会も時には必要だ。
それでも納得できない場合には、「なぜ納得できないのか」を素直にコミュニケーションを行うと良いと思う。
そうして、斬新的な提案や新観点を受け入れる文化こそが、その両者間・チーム・組織での心理的安全性を担保させ、より本質的な議論が可能な状態へ関係性が形成されていくのではないだろうか
これらはコミュニケーション能力が大切なのは社会人として当たり前のことだが、言語化した結果が上記なのかもしれない1
外部から理解への働きかけ
より説明能力を高めようと外部から働きかけが発生するケースがある。私はwebエンジニアとして活動している側面もあって、webに近しいところでそういった働きかけを見かける。
例えば、Core Web Vitals というサイトの健全性を評価する指標の登場によって、「webパフォ ーマンスが大切である理由」を事業に対して説明しやすくなったなと感じることが多々ある。
googleblog.comWeb Vitals の概要: サイトの健全性を示す重要指標Google が手掛ける新たなプログラム Web Vitals について紹介します。これは、ウェブで優れたユーザー エクスペリエンスを実現するために重要と思われる品質シグナルの統合ガイドを提供する取り組みです。
なぜなら、Core Web VitalsのスコアはSEO評価の一部に含まれているため、パフォーマンスを良くすることがサイトのアクセス数に直結するようになったからだ。 2
Core Web Vitals は、その他のページ エクスペリエンス要素とともに、Google のコア ランキング システムがランキングを決定する際に考慮する要素です。
そのほかにも、障害者差別解消法の施行の背景やWeb Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0により、webアクセシビリティの説明能力も上がっていると感じる。
従って、もし説明能力に課題を感じたのであれば、外の力を借りることも視野に入れたい。
理想論を掲げると、自分自身が説明能力を上げる仕組みを作れるようになりたい
インスピレーション
この考えを綴ったきっかけとして「天才を殺す凡人」という書籍を読んで印象に残った部分があったからだ。参考リンクを貼っておく
diamond.jp凡人が、天才を殺すことがある理由。―どう社会から「天才」を守るか?「どうすれば、一生食える人材になれるのか?」「このまま、今の会社にいて大丈夫なのか?」ビジネスパーソンなら一度は頭をよぎるそんな不安に、著書『転職の思考法』で鮮やかに答えを示した北野唯我氏。北野氏は、日頃から組織論・キャリア論をブログで発信し大きな反響を呼ん でいる。今回は、中でも最も反響の大きかった「凡人と天才」の関係についての論考をあらためて紹介したい(北野氏の個人ブログ「週報」2018年2月23日の同タイトル記事より一部加筆修正)。
まとめ
世の中には説明能力が低いモノが存在し、それを踏まえて理解する姿勢が大切だと考える
そして、それがきっと、一個人としてモチベーションを高めて、周りに良い影響を与える行動に変化すると期待したい。